暑い暑いと思っていたら,雨が続いて天候不良。
これだけ気候が安定しないと体調不良となり,これまでの暑さがハンパなかった分,反動で夏バテしそうです。当クリニックにも夏負け/夏バテと思われる患者さんが受診されています。
一般の西洋医学で用いられる薬剤の中には,夏負け/夏バテに対して薬効を持つ薬の開発は原則行なわれておりません。漢方薬の中には昔から存在し,患者さんの体質に合った薬を見つけることもあります。夏負け/夏バテに効くといわれている漢方薬をいくつか紹介いたします。今回はその①です。
補中益気湯(読み方 ほちゅうえっきとう 別名 医王湯)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という薬名のうち,「中」は脾胃(ひい)といい,栄養の消化吸収を行なう消化管のことを指します。いわゆる胃腸です。
補中益気湯という語句のうち,「気」は飲食摂取によって得られる精力/活力のことをいいます。
この漢方薬の名前の由来は,「中」を補い,「気」を益するお薬という意味から来ています。
この薬の別名は,なんと医王湯! 医薬の中の王者であるとの意味もあるようです。
漢方処方集によれば,以下のような症状を示す方々に効能ありとのこと。
『心身共に疲労性,あるいは飲食節度を失い労倦虚損し身熱して煩わし頭痛あるいは悪寒して渇し汗出やすく,息切れするもの,あるいは面色赤く悪寒し,あるいは下痢,舌苔,熱きものを好み,重きものは不眠譫語妄言し目赤きもの,あるいは手足倦怠,言語軽微,眼勢無力,口中白沫を生じ食味なく熱きものを好み,臍辺に動悸あり,脈散大無力のもの』
難しいですね。
すべての症状を提示するとかえってゴチャゴチャします。主だったものを図示すると下記となります。(スッキリしすぎた感もあります)(専門家の方,御覧になっておられましたら御容赦ください)

効能を読むと,確かに夏負け/夏バテに効きそうです。
補中益気湯は,この他にも手術の後や,大病を患った後の体力消耗した身体の状態にも効能があります。効き目は多岐にわたります。こういった意味で「医王湯」という別名を持つのかもしれません。
参考サイト
● 漢方ナビ
参考文献
● 「漢方処方集」 龍野 一雄編著(中国漢方医学書刊行会)
● 改訂三版 実用漢方処方集 日本漢方協会編集 株式会社 じほう
これだけ気候が安定しないと体調不良となり,これまでの暑さがハンパなかった分,反動で夏バテしそうです。当クリニックにも夏負け/夏バテと思われる患者さんが受診されています。
一般の西洋医学で用いられる薬剤の中には,夏負け/夏バテに対して薬効を持つ薬の開発は原則行なわれておりません。漢方薬の中には昔から存在し,患者さんの体質に合った薬を見つけることもあります。夏負け/夏バテに効くといわれている漢方薬をいくつか紹介いたします。今回はその①です。
補中益気湯(読み方 ほちゅうえっきとう 別名 医王湯)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という薬名のうち,「中」は脾胃(ひい)といい,栄養の消化吸収を行なう消化管のことを指します。いわゆる胃腸です。
補中益気湯という語句のうち,「気」は飲食摂取によって得られる精力/活力のことをいいます。
この漢方薬の名前の由来は,「中」を補い,「気」を益するお薬という意味から来ています。
この薬の別名は,なんと医王湯! 医薬の中の王者であるとの意味もあるようです。
漢方処方集によれば,以下のような症状を示す方々に効能ありとのこと。
『心身共に疲労性,あるいは飲食節度を失い労倦虚損し身熱して煩わし頭痛あるいは悪寒して渇し汗出やすく,息切れするもの,あるいは面色赤く悪寒し,あるいは下痢,舌苔,熱きものを好み,重きものは不眠譫語妄言し目赤きもの,あるいは手足倦怠,言語軽微,眼勢無力,口中白沫を生じ食味なく熱きものを好み,臍辺に動悸あり,脈散大無力のもの』
難しいですね。
すべての症状を提示するとかえってゴチャゴチャします。主だったものを図示すると下記となります。(スッキリしすぎた感もあります)(専門家の方,御覧になっておられましたら御容赦ください)

効能を読むと,確かに夏負け/夏バテに効きそうです。
補中益気湯は,この他にも手術の後や,大病を患った後の体力消耗した身体の状態にも効能があります。効き目は多岐にわたります。こういった意味で「医王湯」という別名を持つのかもしれません。
参考サイト
● 漢方ナビ
参考文献
● 「漢方処方集」 龍野 一雄編著(中国漢方医学書刊行会)
● 改訂三版 実用漢方処方集 日本漢方協会編集 株式会社 じほう