当クリニックでも舌下免疫療法を行なっておりますので,ご紹介させていただきます。
舌下免疫療法の効果
舌下免疫療法の効果
舌下免疫療法はアレルギーの原因物質に対する免疫反応を改善するため,根治療法となる可能性があります。 3年以上治療を継続できれば,およそ7割以上の方が効果を実感するといわれている反面,効果がない方も2~3割程度いらっしゃいます。
治療により,症状は完全に消失しなくてもこれまで服用してきた薬の量を減らすことができたり,服用が必要な期間を短くできる可能性がありますので,舌下免疫療法は有効な治療法です。 当クリニックではスギ花粉症の患者さんに対してシダキュアを用いた治療を行なっております。
当クリニックでは現在,ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎治療薬であるミティキュアによる舌下免疫療法は行なっておりません。
舌下免疫療法の対象
・65歳未満
・スギ花粉が原因であるアレルギー性鼻炎(花粉症)
・一般的な抗アレルギー薬治療で十分な効果が得られない
・抗アレルギー薬の数を減らしたい
・運転業務に従事している等の理由で抗アレルギー薬の副作用で眠気が強いと困る
舌下免疫療法を受けられない場合
次のような場合には舌下免疫療法を受けることができません。
・スギに対するアレルギー反応を検査で認めることができない
・スギよりむしろ他のアレルギー原因物質に高いアレルギー反応を起こしている
・重症の喘息
・重症の心疾患/高血圧症/肺高血圧症
・重症のアトピー性皮膚炎
・自己免疫疾患や免疫不全症に罹患し,ステロイド薬や免疫抑制剤を続けている
・妊婦あるいは授乳婦
・かつてシダキュアを服用した際にアナフィラキシーショックを発症したことがある
・降圧薬であるβ(ベータ)遮断薬,精神科疾患あるいは慢性頭痛で処方される三環系抗うつ薬,パーキンソン病治療薬であるMAO阻害剤を服用している
舌下免疫療法の治療期間
通常3年~5年,1日1回,薬の舌下を続けます。
通院の頻度(間隔)は,薬の服用当初は1~2週間の間隔,落ち着いてきたと医師が判断した場合は1~2ヵ月の間隔になります。
他のクリニックなどの医療機関で治療を続けてきた方で,引越などの理由で治療を中断されている患者さんも当クリニックで治療再開可能です。治療開始前のアレルギー検査(スギ花粉+その他のアレルギー物質),シダキュア(舌下錠)は低用量(2000JAU)から開始,8日目以降から高用量(5000JAU)を継続することなどの手順は治療を再開する際も同様です。
副作用
副作用は次のようなものが報告されています。一時的なものが多いですが,このような症状が出た場合はひどくなる前にお薬で治療した方が良いでしょう。
・口の中の副作用(口内炎,舌の下の腫れ,口の中の腫れ)
・喉のかゆみ
・耳のかゆみ
・頭痛
・じんましん
・喘息発作
・嘔気
・腹痛
2回目受診の際の注意(受付時間)
2回目の受診の際,お薬の処方と,安静にして経過を観る必要があります。2回目の受診の際は下記時間帯で受診してください。
(月) (火) (水) (金)
AM 9:00~11:00
PM 2:30~4:00
(土)
AM 9:00~11:00